Claude 公式スキル 19 本の使いどころ — 資料・デザイン・文章・開発の 4 場面で解説
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本記事のポイント
- Claude の公式スキルとは、Anthropic が GitHub の anthropics/skills で公開している 19 本のスキル (手順書と道具をまとめたフォルダ) です (2026 年 8 月現在)。Word・Excel・PowerPoint・PDF の文書 4 本は claude.ai の文書作成を裏で動かしている実装の公開版で、残る 15 本はデザイン・文章・開発の例示スキルです
- 「いつ使うか」は各スキルの先頭にある説明文 (description) に書かれていて、Claude はそれを読んで自動で選びます。利用者が覚えるのは 19 本の名前ではなく、自分の仕事がどの場面に当たるかだけです
- 本記事では 19 本を「資料をつくる / 見た目を整える / 書く・考える / つくる・つなぐ」の 4 場面に仕分け、1 本ずつ使う場面と向かない場面を解説します。claude.ai と Claude Code での始め方、自社用スキルの作り方までまとめます
2025 年 10 月 16 日、Anthropic は、手順書と道具をフォルダにまとめて必要なときだけ Claude に読ませる仕組み「スキル」を公開しました。公式リポジトリには 2026 年 8 月現在 19 本が並んでいますが、一覧を眺めても「自分の仕事のどこで使うのか」は見えてきません。分からない原因は本数ではなく、使う条件がスキル自身の説明文に書かれていて、Claude がそれを読んで選ぶという仕組みを知らないことにあります。
本記事では 19 本を 4 つの場面に仕分け、1 本ずつ「使う場面」と「向かない場面」を BtoB マーケの実務に引き寄せて解説します。特別な設定は要らず、claude.ai か Claude Code があれば今日から試せます。
1. Claude の公式スキルとは — 説明文を読んで Claude が自分で選ぶ手順書
Claude のスキルとは、手順・スクリプト・参考資料をひとつのフォルダにまとめ、Claude が必要なときに読み込んで使う作業マニュアルです。Anthropic は公式ブログでこれを「新しく入った人に渡すオンボーディング資料」にたとえています。
基本情報を先に整理します。
| 項目 | 内容 (2026 年 8 月現在) |
|---|---|
| 公開 | 2025 年 10 月 16 日。Claude アプリ・Claude Code・API で同時に提供開始 |
| 公式リポジトリ | github.com/anthropics/skills。19 本を収録 |
| 中身 | フォルダ 1 つ = SKILL.md (説明文 + 手順) + 任意のスクリプト・参考資料・テンプレート |
| 動く場所 | claude.ai / Claude Code / Claude API (Agent SDK 含む) / AWS と Microsoft Foundry 上の Claude |
| ライセンス | 文書 4 本 (docx / pptx / xlsx / pdf) はソース公開、残り 15 本は Apache 2.0 など |
| 形式 | 2025 年 12 月にオープン標準 (agentskills.io) として公開。他社の AI ツールも同じ形式を採用 |
仕組みの要点は、読み込みが 3 段階に分かれていることです。

常時読まれているのは、各スキルの名前と説明文だけです。Anthropic の開発者向けドキュメントによれば、この部分は 1 本あたり約 100 トークンで、本文 (SKILL.md) は依頼が当てはまったときに初めて読まれ、5,000 トークン以下に収める設計です。同梱のスクリプトは実行されて結果だけが返るので、スクリプト本体の長さは会話の重さに影響しません。
ここから、冒頭の問いへの答えが出ます。「いつ使うか」は、各スキルの説明文にすでに書かれています。たとえば docx の説明文には「Word 文書・.docx という言葉が出たら使う」「PDF・表計算・Google ドキュメントには使わない」まで書いてあります。Claude はこの文と依頼を照らし合わせて、使うスキルを自分で選びます。
利用者の側でやることは、19 本の名前を覚えることではありません。自分の仕事がどの場面に当たるかを知っておけば、あとは Claude が選びます。Claude そのものの使いどころは Claude とは — マーケ業務 24 個を検索と AI に仕分ける判断軸 で整理しています。
2. 19 本の全体マップ — 4 つの場面に仕分ける
19 本を、使う人の仕事の場面で 4 つに分けます。この分け方は humbulls の整理で、公式リポジトリの分類 (Creative & Design / Development & Technical / Enterprise & Communication / Document Skills) とは切り口が違います。公式の分類は作り手の視点、ここでは使う側の視点で並べ直しました。

| 場面 | スキル | 主な出力 |
|---|---|---|
| 資料をつくる (4 本) | docx / pptx / xlsx / pdf | Word・PowerPoint・Excel・PDF のファイル |
| 見た目を整える・つくる (6 本) | frontend-design / theme-factory / brand-guidelines / canvas-design / algorithmic-art / slack-gif-creator | 画面デザインの方針、配色テーマ、ポスター、生成アート、GIF |
| 書く・考える (4 本) | doc-coauthoring / internal-comms / discernment-nudge / academy-guide | 提案書や仕様書の共作、社内報告の定型、出力の検証質問、学習コンテンツの案内 |
| つくる・つなぐ (5 本) | web-artifacts-builder / webapp-testing / mcp-builder / claude-api / skill-creator | Web アプリ、動作確認、MCP サーバー、API 実装、自社スキル |
マーケ担当者が日常で触るのは、上 2 段と 3 段目です。資料の 4 本は claude.ai で「Excel にして」と頼んだ時点で動いているので、すでに使っている人も多いはずです。見た目の 6 本は LP やバナーを自分で作る人向け、書く・考えるの 4 本は文書と判断の質を上げる道具です。
最下段の 5 本は開発者や情シスと組む場面で出てきますが、skill-creator だけは例外です。自社用のスキルを作る入口なので、開発者でなくても読む価値があります。
業務別に AI をどう当てはめるかは 生成 AI × BtoB マーケティング大全 で 30 パターンに整理しています。
3. 資料をつくる 4 本 — claude.ai の文書作成を裏で動かしている実装
claude.ai で Word や Excel のファイルを作らせたとき、裏で動いているのがこの 4 本です。公式リポジトリの README は、4 本を「本番の AI アプリで実際に使われている実装の参考として公開した」と説明しています。2026 年 7 月 17 日にも docx・pptx・xlsx が更新されており、現役で保守されています。
4 本に共通するのは、手順書が「作る・直す・読む」で道具を変えている点です。新規作成はライブラリでスクリプトを書き、既存ファイルの編集は中身の XML を直接直し、読むときは軽量なツールでテキスト化する、と作業別に決めてあります。
docx — Word 文書をつくる・直す・読む
新規作成は docx ライブラリ、既存文書の編集は展開した XML の直接修正、読み取りは pandoc で Markdown 化、と道筋が決まっています。変更履歴 (赤入れ) の付け方と、付け忘れを検出する検証まで手順にあります。
- 使う場面
- 事例記事や提案文を Word で納品する。契約書のひな形に変更履歴付きで修正を入れる。50 ページの Word 資料から見出しと要点だけ抜き出す。
- 向かない場面
- 相手が PDF・表計算・Google ドキュメントのとき (説明文に明記)。文書生成と関係ないコード作業。
- 中身
- 文書の検証スクリプト、変更履歴を確定させるスクリプト、コメント操作、Office ファイルの展開・再圧縮ツール一式。
pptx — スライドをつくる・直す・読む
新規は pptxgenjs でスクリプトを書き、既存デッキやテンプレート流用は XML を編集し、読み取りは markitdown でスライド単位のテキストにします。テンプレートのレイアウト選びには、全スライドをサムネイル一覧にするスクリプトを先に走らせる手順です。
- 使う場面
- 箇条書きの骨子から提案書の初稿を作る。自社テンプレート (.potx) に内容を流し込む。過去の登壇資料 30 本から発言内容だけ抜き出して一覧にする。
- 向かない場面
- 成果物がスライド形式でないとき (PDF レポートや Web ページ)。humbulls では提案書を HTML テンプレートで作る運用のため、社内では使っていません。出番があるのは、相手が PowerPoint で編集する前提のときです。
- 中身
- サムネイル一覧、スライド複製、不要部品の掃除、検証の各スクリプト + LibreOffice 変換ラッパー + Office の XML スキーマ一式。
xlsx — 表計算をつくる・直す・集計する
手順書の要求が具体的です。数式はハードコードせず式として書く、作ったら同梱の recalc.py で全数式を再計算してエラーゼロを確認する、既存ファイルは元の慣習に合わせる、前提の数字は出典をセルに残す、の 4 点です。
- 使う場面
- 展示会で集めた名刺リストの CSV を整形し、重複を消して部署別に集計する。月次レポートの元データから前月比の式入りシートを作る。崩れた CSV を正しい表に直す。
- 向かない場面
- 最終成果物が Word や HTML のレポート、または Google スプレッドシートの API 連携のとき (説明文に明記)。
- 中身
- 再計算と検証のスクリプト、Office ファイルの展開・再圧縮ツール。
pdf — PDF を読む・結合する・フォームに記入する
pypdf・pdfplumber・reportlab と poppler・qpdf を使い分けます。フォーム記入は専用の手順書 (FORMS.md) と記入スクリプトがあり、スキャン PDF の OCR まで扱います。
- 使う場面
- 展示会の申込書 PDF に出展者情報を流し込む。セミナー資料 PDF 10 本を 1 つに結合してページ番号を振る。請求書 PDF から表を抜いてシートに移す。
- 向かない場面
- Word 文書そのものの作成や、画像編集が主題のとき。
- 中身
- フォーム項目の抽出・記入・検証、画像変換のスクリプト 8 本 + 参考資料 2 本。
4. 見た目を整える・つくる 6 本 — デザインの方針から GIF まで
見た目に関わる 6 本は、性格が 3 つに分かれます。方針を決める (frontend-design)、決まった色と書体を当てる (theme-factory / brand-guidelines)、ビジュアルそのものを生成する (canvas-design / algorithmic-art / slack-gif-creator) です。
humbulls では自社サイトの刷新で、frontend-design を使った案と別の画面生成ツールの案を同じ 35 点満点の採点表で比べました。結果は 30 点対 21 点で、frontend-design 側を採用しています。方針を先に決めてから作る手順の差が、そのまま点差になりました。
frontend-design — テンプレ感のない画面デザインの方針
同梱物はなく、指示書だけのスキルです。小さなデザインスタジオのリードとして振る舞い、題材に根ざした配色 (4〜6 色) と書体 (2 役以上) とレイアウトを先に決め、AI 生成にありがちな 3 つの見た目 (クリーム地 + セリフ体 + テラコッタ / 黒地 + 蛍光色 / 新聞風の罫線レイアウト) を避けて作る、という手順です。2026 年 6 月 9 日に改訂されています。
- 使う場面
- LP やサービスページを新しく作る。既存の管理画面やフォームの見た目を整える。自社サイトのトーンに合う表現の方向性を探る。
- 向かない場面
- ポスターなど静的な一枚もの (canvas-design の領域)。できあがった資料への配色適用 (theme-factory の領域)。
- 中身
- SKILL.md のみ。
theme-factory — 10 種の配色と書体のテーマを当てる
Ocean Depths や Modern Minimalist など 10 テーマの定義と見本 PDF が同梱されています。手順は、見本を見せる、選んでもらう、選択を確認する、適用する、の順で、合うものがなければ新しいテーマを作って確認してから当てます。
- 使う場面
- 作ったスライドや HTML レポートの配色を統一したい。ブランドが決まっていない社内資料を手早く見栄えよくしたい。
- 向かない場面
- 自社のブランドガイドがあるとき。そのガイドをスキルにするほうが早く、結果も安定します。
- 中身
- 10 テーマの定義ファイル + 見本 PDF。
brand-guidelines — Anthropic 自身のブランドを当てる見本
中身は Anthropic の色 (オレンジ #d97757 など 7 色) と書体 (見出し Poppins / 本文 Lora) の適用ルールです。そのまま使うと成果物が Anthropic の見た目になるので、自社のブランドガイドをスキル化するときの書き方の見本として読むのが正しい使い方です。
- 使う場面
- 自社ブランドのスキルを作る前に、色と書体をどう指示に落とすかの書き方を見る。
- 向かない場面
- 自社の資料にそのまま適用すること。
- 中身
- SKILL.md のみ。
canvas-design — ポスターや一枚ものを PNG / PDF で作る
まず「デザイン哲学」(架空のアート運動のような方針文) を書き、次にそれを 1 ページのビジュアルで表現する 2 段階の手順です。オープンライセンスのフォントが約 30 種同梱されています。
- 使う場面
- ウェビナー告知のキービジュアル案。展示会ブースのポスター案。記事のアイキャッチの方向性出し。
- 向かない場面
- 文字情報の多い資料。写真が主役のビジュアル。既存 CI の厳守が必要な制作物。
- 中身
- SKILL.md + フォント一式。
algorithmic-art — p5.js の生成アート
方針文を書いてから、シード付きの乱数とパラメータ調整画面を持つ p5.js スケッチ (HTML + JS) を作ります。
- 使う場面
- イベントサイトの背景や OGP 画像に動きのある幾何学模様が欲しい。ブランドのモチーフをパラメータ違いで量産したい。
- 向かない場面
- 業務資料。既存作家の作風の模倣 (説明文に明記)。
- 中身
- ビューアとジェネレータのテンプレート 2 本。
slack-gif-creator — Slack 用のアニメ GIF
絵文字 128×128、メッセージ 480×480、FPS 10〜30、色数 48〜128 という Slack の制約を前提に、PIL でフレームを描いて GIF にする道具と検証ツールが入っています。
- 使う場面
- 社内チャンネルの告知用 GIF。リリース祝いやキャンペーン達成のカスタム絵文字。
- 向かない場面
- 画面録画の GIF。静止画のバナー。
- 中身
- GIF 生成・フレーム合成・イージング・検証の Python モジュール。
5. 書く・考える 4 本 — 文書の共作から出力の検証まで
この 4 本のうち 2 本 (discernment-nudge / academy-guide) は 2026 年 8 月 17 日に追加されたばかりです。Anthropic が最近力を入れている「AI の出力を使う側の力」を、スキルの形にしたものと読めます。
doc-coauthoring — 提案書・仕様書・決定文書を 3 段階で共作する
文書の種類・読者・狙い・テンプレート・制約を聞いてから情報を投げ込んでもらう「前提集め」、章ごとに案出しと編集を繰り返す「構成と推敲」、何も知らない Claude に読ませて抜けを探す「読者テスト」の 3 段階です。
- 使う場面
- 施策の稟議書や展示会出展の決裁文書。新ツール導入の提案書。書く前に頭の中の前提を吐き出したい文書全般。
- 向かない場面
- 短いメールや定型の報告 (internal-comms の領域)。
- 中身
- SKILL.md のみ。
internal-comms — 社内向け報告の定型を当てる
3P (Progress / Plans / Problems) の進捗報告、社内ニュースレター、FAQ の回答、その他汎用の 4 つの見本ファイルがあり、依頼の種類を判定してから該当する見本の書式とトーンに従います。
- 使う場面
- 週次の進捗報告。経営会議向けの要約。障害や遅延の報告文。
- 向かない場面
- 社外向けのコピーやメール。
- 中身
- 見本ファイル 4 本。
discernment-nudge — 答えの後に「確認すべき点」を 2〜3 問返す
見積もり・推奨・分析・下書きなど、読者が行動に移す答えを出したあと、事実の確認、前提の検証、抜けている文脈を問う質問を 2〜3 問添えます。1 会話に 1 回だけで、創作や雑談、ファイル変換のときは出しません。
AI リテラシーの 4 要素のうち「識別」を実装したスキルといえます。4 要素の中身は AI リテラシーとは — 4D フレームワークで整理する 6 つの失敗と直し方 で解説しています。
- 使う場面
- AI の出力をそのまま会議に出してしまうチームに、検収の習慣を付けたい。
- 向かない場面
- 創作・雑談・形式変換だけの依頼 (説明文に明記)。
- 中身
- SKILL.md のみ。
academy-guide — Claude Academy の講座やチュートリアルを薦める
「どう使う?」「始め方は?」型の質問に答えたあと、Anthropic の学習ハブ (Claude Academy) のカタログから強く一致するものだけを最大 2 件添えます。カタログにない講座名を作らない、一致が弱ければ何も出さない、という規則が書かれています。
- 使う場面
- 社内に Claude を展開するときの教材探し。新しく入った人のオンボーディング資料の選定。
- 向かない場面
- 作業の最中で、今すぐ結果が欲しいとき (説明文に明記)。
- 中身
- SKILL.md のみ。
6. つくる・つなぐ 5 本 — Web アプリから自社スキルまで
開発寄りの 5 本です。ただし最後の skill-creator は、この記事を読むすべての人に関わります。
humbulls Knowledge の記事は、下書きの生成、強調の引き直し、公開前チェックの 3 工程を自作スキルで回しています。この記事も同じです。毎回貼っていた指示をスキルに移したことで、記事ごとに同じ説明を繰り返す必要がなくなりました。
web-artifacts-builder — React + Tailwind + shadcn/ui の本格的なアーティファクト
雛形を生成し、編集し、1 ファイルの HTML にまとめて claude.ai のアーティファクトとして表示する手順です。40 を超える UI 部品が最初から入っています。
- 使う場面
- ROI シミュレーターや診断ツールなど、入力に応じて状態が変わる Web アプリを claude.ai の中で作る。
- 向かない場面
- 1 ファイルで済む簡単な HTML や JSX (説明文に明記)。
- 中身
- 初期化とバンドルのスクリプト 2 本 + UI 部品一式。
webapp-testing — Playwright でローカルの Web アプリを動作確認する
開発サーバーの起動と終了を面倒見るスクリプトと、Playwright の自動操作例が入っています。静的 HTML か動的かで手順を分ける判断ツリーが先頭にあります。
- 使う場面
- LP のフォーム送信が動くかを確認する。申込フローの変更後に回帰確認をする。不具合報告にスクリーンショットとコンソールログを付ける。
- 向かない場面
- 本番サイトの負荷試験。ブラウザ操作そのものが目的の作業。
- 中身
- サーバー管理スクリプト + 自動操作の例 3 本。
mcp-builder — MCP サーバーを 4 段階で作る
調査と設計、実装、レビューとテスト、評価の作成、の 4 段階です。言語は TypeScript、通信方式は Streamable HTTP を推奨し、MCP の仕様書を取得する手順から書かれています。
- 使う場面
- 自社の CRM や社内データベースを Claude から触らせたい。公開 API を MCP 化して社内配布したい。
- 向かない場面
- HubSpot など、既製の MCP サーバーがすでにあるツール。
- 中身
- ベストプラクティスと言語別ガイド 4 本 + 評価スクリプト。
claude-api — Claude API と SDK の最新リファレンス
Python / TypeScript / Java / Go / Ruby / PHP / C# / cURL の 8 言語ぶんの SDK 資料と、トークン計算やモデル移行などの共通資料が入っています。Claude Code には最初から同梱されています。2026 年に入ってからの更新回数はリポジトリの中で最も多く、最新は 2026 年 8 月 21 日の Python SDK 移行ガイドです。
- 使う場面
- 自社ツールに Claude を組み込む。新しいモデルへ移行する。料金や上限を記憶ではなく資料で答えさせる。
- 向かない場面
- 他社の AI API を使っているプロジェクト (説明文に明記)。
- 中身
- 言語別フォルダ 8 つ + 共通資料 26 本。
skill-creator — 自社スキルを作り、評価し、説明文を調整する
意図の聞き取り、下書き、テスト用の依頼文で実行、評価、改善、説明文の最適化、というループを回すスキルです。スキルありとなしで同じ依頼を並列実行して比べる仕組みと、結果を見るビューアが入っています。Claude Code では公式プラグインとしても入れられます。
- 使う場面
- 毎回貼っている指示や手順をスキルにする。作ったスキルが発動しない原因を直す。
- 向かない場面
- 一度きりの作業。
- 中身
- 評価・比較・説明文最適化・パッケージ化のスクリプト + 評価ビューア + 採点用エージェント定義。
→ 自社スキルの説明文と手順書の骨子は、巻末の実行キット①でそのまま作れます。
7. 使い始める 3 つの入口と、使わないほうがいい 3 つの場面
入口は 3 つあります。
| 入口 | 手順 (2026 年 8 月現在) | 注意 |
|---|---|---|
| claude.ai | 設定の「機能」で「コード実行とファイル作成」を有効にし、「カスタマイズ」の「スキル」で ON/OFF を切り替える。自作は ZIP でアップロード | 文書 4 本は有効化だけで自動で使われる。自作スキルは個人単位で、組織に一括配布はできない |
| Claude Code | /plugin marketplace add anthropics/skills のあと /plugin install document-skills@anthropic-agent-skills か example-skills@anthropic-agent-skills。自作は ~/.claude/skills/ にフォルダを置く |
claude-api は同梱済み。文書 4 本は標準では入っていないので上のコマンドで入れる |
| Claude API | コード実行ツールを有効にし、container に skill_id (pptx / xlsx / docx / pdf) を指定。自作は Skills API でアップロード |
サンドボックスはネットワークなし。追加パッケージも入れられない |
プランの記載は、公式の中でも揺れています。ヘルプセンターは「Free を含む全プラン」、開発者向けドキュメントは「自作スキルのアップロードは Pro 以上」、公式リポジトリの README は「有料プラン」と書いています (いずれも 2026 年 8 月時点)。無料プランで試すなら、まず文書 4 本が動く設定 (コード実行とファイル作成) が有効かを確認するのが確実です。
もうひとつ押さえておきたいのは、自作スキルは入口ごとに別管理で、同期されないことです。claude.ai に上げたスキルは API や Claude Code には現れません。形式は同じなので、フォルダをコピーして入口ごとに入れ直します。
使わないほうがいい場面も 3 つ挙げます。
出所の分からないスキル
Anthropic は「自分で作ったか Anthropic から得たスキルだけを使う」と明記しています。スキルは指示だけでなくコード実行を伴うので、悪意ある手順書はファイル操作や外部送信を引き起こせます。ソフトウェアのインストールと同じ扱いが必要です。
一度きりの作業
スキルは繰り返す仕事の型です。今回だけの依頼なら、普通に指示を書いたほうが速く済みます。毎回同じ前置きを貼っていると気づいたときが、スキルにする合図です。
自社のブランドや社内ルールが主役の作業に、例示スキルをそのまま使うこと
brand-guidelines は Anthropic のブランド、internal-comms は架空の会社の報告形式です。書き方の見本として読み、自社版を作るのが正しい使い方です。公式リポジトリ自体も、収録スキルを「デモと教育目的」と断っています。
Claude Code を使ったことがない場合の導入手順は マーケターのための Claude Code 入門 にまとめています。
8. Claude の公式スキルについてよくある質問
Q. スキルは無料プランでも使えますか
公式の記載が揺れています。ヘルプセンターは Free を含む全プランで使えるとし、開発者向けドキュメントは自作スキルのアップロードを Pro 以上としています (2026 年 8 月現在)。文書 4 本は、コード実行とファイル作成が有効なら自動で使われます。
Q. プロジェクトや MCP と何が違いますか
Anthropic のヘルプによれば、プロジェクトは特定のチャットに常時効く背景知識、MCP は外部サービスやデータへの接続、スキルは作業の進め方 (手順) です。手順を渡したいならスキル、資料を渡したいならプロジェクト、ツールを触らせたいなら MCP、と覚えると迷いません。
Q. 自社のスキルは作れますか
作れます。SKILL.md 1 枚に name (64 文字以内の小文字英数字とハイフン) と description (1,024 文字以内) を書けば最小構成です。Claude Code なら skill-creator に渡すと、評価まで含めて作れます。骨子の作り方は巻末の実行キット①にまとめました。
Q. 日本語の依頼でも動きますか
動きます。説明文は英語で書かれていますが、依頼との照合は意味で行われます。humbulls では frontend-design を日本語の指示で使っていますが、発動に問題は出ていません。出力の言語やフォントは、依頼の中で指定しておくと確実です。
Q. Claude 以外の AI ツールでも使えますか
形式は 2025 年 12 月にオープン標準として公開され、agentskills.io によれば 40 を超える AI ツールが同じ形式に対応しています (2026 年 8 月現在)。ただし、同梱スクリプトが動くかどうかは各ツールの実行環境しだいなので、試してから使うのが前提です。
まとめ
Claude の公式スキルは 19 本ありますが、覚えるべきは名前ではありません。「いつ使うか」は各スキルの説明文に書かれていて、Claude が読んで選びます。利用者がやるのは、自分の仕事が 4 つの場面のどこに当たるかを知っておくことだけです。
資料の 4 本はすでに claude.ai で動いています。見た目の 6 本と書く・考えるの 4 本は、LP や文書の質を上げる道具です。開発寄りの 5 本のうち skill-creator だけは、毎回同じ指示を貼っている人すべてに関係します。
まずは、今週 AI に貼った指示の中から繰り返しているものを 1 つ選び、説明文と手順の骨子に落とすところから始めてみてください。
humbulls では、AI を前提にしたマーケティング体制の設計から運用までを Growth Partner サービス で伴走しています。
🤖 AI 実行キット
本文の判断と実装を、そのまま AI で実行するためのキットです。プロンプトは Claude (ブラウザ版で可) にコピペすれば動きます。
キット① 毎回貼っている指示を 1 つ選び、スキルの説明文と手順書の骨子に落とす — 20 分
- 種別
- 実装キット
- 使うもの
- Claude (ブラウザ版で可)。Claude Code があれば、出力をそのまま skill-creator に渡して評価まで回せます
- 事前に用意するもの
- 毎回 AI に貼っている指示文か手順メモを 1 つ。うまくいった出力の例が 1 つあれば、それも貼ります
プロンプト
繰り返している AI への指示を、Claude のスキル (SKILL.md) の骨子に落としてください。
【対象の作業】
- 作業名: 展示会後のフォローメール作成 (記入例)
- 頻度と担当: 月 2 回、マーケ担当 1 名 (記入例)
- 毎回貼っている指示文 (そのまま貼る):
(ここに指示文を貼り付け)
- うまくいった出力の例 (あれば):
(ここに貼り付け)
【設計基準 (必ずこの基準に従うこと)】
- description には「何をするか」と「いつ使うか」の両方を書き、1,024 文字以内に収める
- 使うべき場面の言い回しを 3 つ以上、使わない場面を 1 つ以上、description の中に入れる
- name は小文字の英数字とハイフンだけで 64 文字以内。anthropic と claude という語は含めない
- 本文は 500 行以内。手順は「やること / 確認すること / つまずきやすい点」の 3 点をステップごとに書く
- 毎回同じ結果が要る処理 (日付の整形、件数の集計、文字数チェックなど) は本文に書かず「スクリプト化候補」として別に列挙する
- 自社固有の判断基準 (送る相手の優先順位、禁止表現、トーン) を本文の該当ステップに必ず入れる。一般論だけのステップは作らない
【出力】
1. SKILL.md の全文 (frontmatter + 本文)
2. フォルダ構成案 (SKILL.md 以外に置くべきファイルがあれば名前と役割)
3. 発動テスト用の依頼文 3 つ (発動すべきもの 2 つ、発動すべきでないもの 1 つ)
出力の確認ポイント
- description を読んだだけで、発動する場面としない場面が分かるか。分からなければ「使わない場面」が足りません
- 本文のステップに自社固有の判断基準が入っているか。一般論だけなら、元の指示文から条件を抜き出して足します
- 発動テスト用の依頼文 3 つを新しい会話で試し、2 つで発動して 1 つで発動しないことを確認します
うまくいかないとき
- 発動しない: description に、読者が実際に使う言葉 (日本語の言い回し) を足します。英語の説明文に日本語のトリガー語を並記しても構いません
- 発動しすぎる: 向かない場面を description に 1 行足します
- 出力が一般論になる: 本文の各ステップに、自社の実例を 1 行ずつ添えます
参考文献
- anthropics/skills — GitHub, Anthropic (取得日: 2026-08)
- Agent Skills — Claude Developer Platform — Anthropic (取得日: 2026-08)
- Using Skills in Claude — Claude Help Center (取得日: 2026-08)
- Extend Claude with skills — Claude Code — Anthropic (取得日: 2026-08)
- Introducing Agent Skills — Anthropic, 2025-10-16 (取得日: 2026-08)