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Claude の使い方 — 仕事で指示が通るプロンプト 3 要素と直し方 4 手

Claude の使い方 — 仕事で指示が通るプロンプト 3 要素と直し方 4 手

最終更新日: / 公開日:

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本記事のポイント

  • 出力が浅くなるのは、書き手の頭の中にあって渡していない前提が空欄のままだからです。プロンプトは①状況②タスク③ルールの 3 要素で組み立てます
  • 一発で当てにいく必要はありません。返ってきたものが外れていたら、追い質問・伝え直し・方向の戻し・元の指示の編集という 4 手で直します。症状によって使う手が変わります
  • 3 要素のうち、状況とルールは毎回同じです。設定に常設してしまえば、毎回書くのはタスクだけになります

Anthropic は、AI と働く力を 4 つに分解した学習コースを無料で公開しています。プロンプトを書く力は、そのうちの 1 つでしかありません

出力が浅くなる原因は、モデルの性能でも指示の短さでもなく、書き手の頭の中にあって渡していない前提にあります。

本記事では、仕事で使えるプロンプトを組み立てる 3 要素と、外したときに直す 4 手、そして毎回の説明をやめる常設設定までを解説します。特別なスキルは要らず、型と巻末の実行キットさえあれば、今日書く 1 通目から変わります。

1. 「当たり前のことしか返ってこない」の原因 — 足りないのは情報量ではない

「AI に聞いてみたんですが、当たり前のことしか返ってこなくて」。仕事で使い始めた人なら、身に覚えのある感覚だと思います。

指示を読んだ相手は、書き手の状況を何ひとつ知りません。当たり前のことしか返ってこないのは、そこが空欄のままだからです。

たとえば「展示会のフォローメールを書いて」という指示は 15 文字です。この 15 文字を、今日入社したばかりの中途社員に渡す場面を想像してみてください。その人は書けません。能力の問題ではありません。次のことを一切知らされていないからです。

渡していない前提 知らないと起きること
何の展示会で、自社は何を出展したのか 展示内容に触れられず、どの会社でも使える文面になる
受け取るのは誰か(名刺交換しただけの人か、デモまで見た人か) 温度感が全員同じ前提の文面になる
このメールで何をしてほしいのか 「ご検討ください」で終わり、次の行動が指定されない
過去に送ったメールのトーン 自社の言葉づかいから浮いた文面になる
避けたいこと(売り込みすぎ、長すぎ) 一般的な営業メールの平均値が返ってくる

返ってきた「当たり前の文面」は、モデルが手を抜いた結果ではありません。前提が空欄のまま埋められる、最大公約数の答えです。空欄を埋めるのは書き手の仕事です。

よくある失敗は、ここでプロンプト集を探しに行くことです。他人の業務向けに書かれた例文を写しても、自社の前提は入っていないので、返ってくるものの一般度は変わりません。順序が逆で、先に埋めるべきなのは自分の状況です。

プロンプトの 3 要素(状況・タスク・ルール)と、それぞれが抜けたときに返ってくるものの違いを示した図

2. プロンプトの 3 要素 — 状況・タスク・ルール

前提を渡そうとすると、次は書く量で止まります。どこまで書けばいいのか分からず、結局ひと言で送ってしまう状態です。

書く量で悩む必要はありません。埋める枠は 3 つだけです。

状況
自分の役割・目的・背景。相手が知らない事実をここに置きます。
タスク
してほしい動作。動詞で書き切ります。「考えて」ではなく「5 案出して」まで。
ルール
形式・トーン・分量・避けたいこと。仕上がりの条件をここに置きます。

先ほどの展示会メールを、この 3 枠に入れ直すとこうなります。

要素 書く中身 記入例
状況 役割・目的・背景 製造業向け在庫管理 SaaS のマーケ担当。先週の展示会で名刺を 120 枚回収し、うちデモを見た 30 名に先に送りたい
タスク してほしい動作 1 通目のメール本文を作る。件名は 3 案出す
ルール 形式・トーン・分量・禁止事項 本文 300 字以内。丁寧語。冒頭に売り込みを置かない。次の行動は個別相談の日程調整に限定する

15 文字が 3 行になっただけですが、返ってくるものの前提はここで確定します。書く量が増えたわけではありません。頭の中にあった前提を、そのまま文字にしただけです。

3 要素のうち、どれが抜けると何が起きるかも決まっています。

  • 状況が抜ける → どの会社にも当てはまる一般論が返る
  • タスクが抜ける → 提案や解説が返ってきて、成果物が出てこない
  • ルールが抜ける → 中身は合っているのに長すぎる、硬すぎる、形式が違う

返ってきたものに違和感があったら、まず 3 枠のどれが空欄だったかを見ます。書き直しは、その枠を足すだけで済みます

→ この診断は巻末の実行キット①でそのまま実行できます。

3. 説明するより渡す — 添付が最短の文脈供給

状況の説明は、書いて解決しなくて構いません。

状況の多くは、すでに手元のファイルに書かれています。説明で伝えるより、その資料をそのまま渡すほうが速く、しかも正確です。

Claude には PDF・Word・CSV・テキスト・画像を添付できます。グラフや図表まで読み取れるのは、画像と 100 ページ以下の PDF です。Word や CSV はテキストだけが読まれ、貼り付けてある画像は読み取られません。

チャットに添付できるのは 1 ファイル 500MB、1 会話 20 ファイルまでです。プロジェクトに置くファイルは 1 ファイル 30MB までで、こちらは別枠になります。2026 年 8 月現在の仕様です。

何を渡すと何が変わるかは、おおよそ次のとおりです。

渡すもの 埋まる枠 出力の変化
過去に配信したメール 3 通 ルール 自社の言葉づかいとメール構成に寄る
商談の議事録 状況 顧客が実際に使った語彙が本文に入る
自社サービス紹介の PDF 状況 機能名・提供範囲の誤りが減る
名刺データや流入データの CSV 状況 感想ではなく、件数や傾向にもとづく提案が返る
競合サイトのスクリーンショット 状況 見た目や構成に踏み込んだ指摘が返る

一方で、BtoB の実務では渡してはいけないものもあります。クライアント案件を扱うなら、ここは先に線を引いておきます。

  • 顧客の個人情報(氏名・連絡先つきの名刺データやリスト)は、そのまま渡さない。社名と業種、役職だけに削る
  • NDA の対象資料、見積書、契約条項は渡さない。判断を仰ぎたい場合は条件だけを抽象化して書く
  • 自社にツール利用の規程がある場合は、入力可能な情報の範囲を先に確認する

ここで多いのが、渡した気になっているケースです。URL だけを貼って中身を読ませたつもりになる、「先週の資料」と書いて手元にしかないものを指す、といった状態では、相手の手元は空欄のままです。

→ 渡すものの棚卸しは巻末の実行キット②でまとめられます。

4. 一発で当てない — 出力を直す 4 手

「1 回目でうまくいかないと、やっぱり使えないなと思ってしまう」。ここで手が止まります。

1 回で当てる必要はありません。やり取りを重ねて仕上げるのが前提の道具で、直し方は症状ごとに決まっています。

返ってきたものの症状 使う手 送る言葉の例
方向は合っているが浅い 追い質問で深掘りする 2 つ目の論点だけ、事例を 3 つ足して詳しく書いてください
中身は合っているがトーンが違う 良し悪しをそのまま伝える 構成はこのままで。硬すぎるので、口頭で説明する言い方に直してください
別の話をしている 誤解を訂正して方向を戻す 聞きたかったのは既存顧客向けの話です。新規獲得の部分は除いてください
こちらの書き漏れが原因 元の指示を編集して送り直す (最初のメッセージに前提を足して再送信する)

4 つ目だけ性質が違います。やり取りを足す手ではありません。最初に送ったメッセージそのものを直して送り直します。

メッセージの編集ボタンから書き換えると、その後のやり取りが作り直されます。前提を書き忘れていたときは、これが一番きれいに直ります。

やり取りを続けるか、新しい会話を始めるかの線引きも決めておくと迷いません。

  • 前提の書き漏れが原因 → 元のメッセージを編集して送り直す
  • 途中まで積み上げた内容を使いたい → 同じ会話で追い質問を続ける
  • 目的そのものが変わった → 新しい会話を始めて 3 要素から書き直す

避けたいのは、噛み合わない会話を延々と直し続けることです。誤解を含んだやり取りが長くなるほど、その誤解を引きずったまま出力されます。3 往復しても方向が戻らないときは、会話を新しくしたほうが速く着きます

出力が外れたときに使う 4 つの直し方と、症状ごとの選び分けを示した判断図

5. 毎回同じ説明をやめる — 常設できるのは 3 要素のうち 2 つ

「毎回、うちは BtoB で、商材はこれで、と説明するところから始まる」。3 要素を書き始めると、次はこの面倒にぶつかります。

ここで気づいてほしいことがあります。3 要素のうち毎回変わるのはタスクだけで、状況とルールはほとんど同じ文章の使い回しです。使い回すなら、毎回打ち込む必要はありません。

手段 何を入れるか 効き方
Claude への指示 自分の役割・扱う商材・読者像 すべての会話に自動で効く
スキル 文体・形式・繰り返す作業の型 関係する作業のときに呼び出される
メモリ 会話で判明した前提や過去の決定 会話をまたいで引き継がれる
プロジェクト 案件ごとの資料と方針 その案件の会話にだけ効く

線引きはこうします。会社として変わらない事実は常設し、案件ごとに変わる条件は毎回書く。ここを逆にすると事故が起きます。

  • 常設していいもの: 自社の事業内容、主な顧客像、使っているツール、文体の好み、避けたい表現
  • 毎回書くもの: 今回の相手、今回の目的、今回の締め切り、今回の禁止事項

よくある失敗は、特定案件の情報を常設側に書き込むことです。「A 社向けの提案を準備中」と「Claude への指示」に書いたまま放置すると、無関係な仕事にも A 社の前提が混ざります。案件情報はプロジェクト側に置くか、その会話の中だけで渡します。

メモリは既定では動いていません。設定の Memory から「Generate memory from chats」をオンにすると使えるようになり、何が保存されているかは設定画面からいつでも確認・編集・削除できます。社内に利用を広げるときは、この確認手順を最初に共有しておくと安心して使ってもらえます

6. 伸ばすべきは書く力ではない — 4 つの能力のうち、型で埋まるのは 1 つ

ここまでは書き方の話でした。最後に、書き方だけを磨いても頭打ちになる理由に触れておきます。

AI と協働する力は、委任・記述・識別・責任の 4 つに分解できます。Ringling College of Art and Design の Rick Dakan 教授と University College Cork の Joseph Feller 教授が Anthropic と公開した AI Fluency フレームワークの整理で、CC BY-NC-SA のもとで公開されています。

本記事で扱ったプロンプトの型は、2 つ目の「記述」の内側に収まります。4 つの分解と、残る 3 つの埋め方は AI リテラシーとは — 4D フレームワークで整理する 6 つの失敗と直し方 にまとめました。

本記事の続きとして先に効くのは、3 つ目の識別です。返ってきた文面が使えるかどうかは、自社の基準を持っている人にしか判断できません

誰に送るメールなのか、この数字は自社の実績と合っているか、この言い回しは過去にクレームになった表現ではないか。ここは AI が代われない部分で、経験がそのまま効きます。

裏を返すと、AI を入れても成果が出ないときに疑うべきは記述力ではありません。足りていないのは、検品の基準が言語化されていないことです。基準さえ文章にできれば、判断そのものをプロンプトの中に転写して、AI に一次チェックまで任せられます。

→ 検品リストの作り方は巻末の実行キット③にまとめました。

まとめ

出力が浅いときに空欄になっているのは、書き手の頭の中にあって渡していない前提です。

やることは 3 つです。

  1. プロンプトを状況・タスク・ルールの 3 枠で組む
  2. 外れたら症状に応じて 4 手のどれかで直す。前提の書き漏れなら、元の指示を編集して送り直す
  3. 状況とルールは常設し、毎回書くのはタスクだけにする

ここまでできたら、次に伸ばすのは検品の基準です。自社の判断基準を文章にできた分だけ、任せられる範囲が広がります

3 要素を埋めたうえで型を探すなら、ChatGPT マーケティングプロンプト 25 選 が業務別に整理してあります。順序さえ逆にしなければ、例文は状況を埋めたあとの時短になります。

作業環境そのものを AI 側に寄せる方法は マーケターのための Claude Code 入門、業務全体の分担設計は 生成 AI × BtoB マーケティング大全 にまとめています。

社内への展開設計から一緒に進めたい場合は、Growth Partner サービス でご相談ください。

🤖 AI 実行キット

本文の判断を、そのまま AI で実行するためのキット集です。プロンプトは Claude(ブラウザ版で可)にコピペすれば動きます。

キット① 手元のプロンプトを 3 要素で診断して書き直す — 15 分

種別
判断キット
使うもの
Claude(ブラウザ版で可)
事前に用意するもの
実際に送って、思ったものが返ってこなかったプロンプト 1 つ。送信履歴からのコピペで構いません。手元にない場合は、これから頼みたい仕事をひと言で書いたものでも動きます

プロンプト

私が書いたプロンプトを診断して、書き直してください。

【私が送ったプロンプト】
展示会のフォローメールを書いて(記入例。ここに自分が実際に送った文面を貼る)

【返ってきたもの】
どの会社でも使えそうな一般的な文面。展示会の内容に触れていない(記入例。実際に返ってきたものの要約か、本文をそのまま貼る)

【書き直しに使う材料(埋められる範囲で。空欄があっても構いません)】
■状況として使うもの
- 役割: 製造業向け在庫管理 SaaS のマーケティング担当(記入例)
- 商材: 在庫管理 SaaS。導入社数 80 社。主な顧客は従業員 100〜500 名の製造業(記入例)
- 今回の目的: 展示会でデモを見た 30 名に、個別相談の日程調整まで進んでもらう(記入例)
■ルールとして使うもの
- 避けたいこと: 売り込みが前面に出た文面。300 字を超える長文(記入例)

【診断基準(必ずこの基準に従うこと)】
判定の対象は【私が送ったプロンプト】の本文だけとする。【書き直しに使う材料】欄の情報は
「まだ AI に渡していないもの」として扱い、出力 3 の書き直しにだけ使うこと。
プロンプトは次の 3 要素で構成される。渡されていない要素を空欄として特定すること。
- 状況: 書き手の役割・目的・背景。読み手が知らない事実。抜けると一般論が返る
- タスク: してほしい動作。動詞で完結しているか。抜けると成果物ではなく提案や解説が返る
- ルール: 形式・トーン・分量・禁止事項。抜けると中身は合っていても形式が合わない

【出力】
1. 3 要素それぞれについて「渡されている / 渡されていない」を判定し、判定理由を 1 行ずつ
2. 渡されていない要素について、私が答えるべき質問を最大 5 つ(私の状況欄で埋まっている項目は質問しない)
3. 現時点の情報で書き直したプロンプト全文。まだ埋まらない箇所は【要記入: 〜】と明示する

出力の確認ポイント

  • 3 要素の判定理由が、私のプロンプトの文言を引用して説明されているか(一般論での説明なら、状況欄の記入が不足している)
  • 書き直されたプロンプトが、タスクの部分で動詞まで指定されているか(「考えて」で終わっていたら指定が甘い)
  • 【要記入】の箇所が、自分にしか答えられない情報になっているか(調べれば分かることが要記入なら、その分は渡してしまう)

うまくいかないとき

  • 質問が 5 つとも抽象的で答えにくい → 「私が 30 秒で答えられる粒度の質問にしてください」と追加する
  • 書き直し版が長大になった → 「私が毎回コピペして使うので、状況の部分は 5 行以内にまとめてください」と条件を足す

キット② 毎回説明している前提を、常設用の設定文にまとめる — 20 分

種別
実装キット
使うもの
Claude(ブラウザ版で可)。出力は設定画面の「Claude への指示」欄、またはプロジェクトの説明欄に貼り付けて使います
事前に用意するもの
直近で AI に投げた会話 3 つ分。貼る前に、取引先名は「A 社」、担当者名は「先方担当者」、金額は「N 万円」に置き換えます(第 3 章の線引きと同じ扱いです)。1 会話あたり、自分が状況を説明している部分を 10 行ほどに絞れば十分です。会話履歴がなければ、自社サービスの紹介ページの文章でも動きます

プロンプト

私が毎回説明している前提を抽出して、常設用の設定文にまとめてください。

【直近の会話】
(会話 1: 自分が送った文だけを貼る。AI の返答は不要)
展示会のフォローメールを書いて。在庫管理 SaaS の展示会で名刺を 120 枚もらった。売り込みっぽいのは避けて 300 字以内(記入例)
---
(会話 2)
9/10 のウェビナー告知文を作って。うちは製造業向けの在庫管理 SaaS で、対象は従業員 100〜500 名の生産管理部門。テーマは棚卸工数の削減。です・ます調で短く(記入例)
---
(会話 3)
(同じ要領で 3 つ目を貼る)

【分類基準(必ずこの基準に従うこと)】
抽出した前提を、次の 3 つに振り分けること。どれにも当てはまらないものだけ「保留」とし、
出力 4 に回すこと(迷ったからという理由で保留にしない)。
A1: すべての会話に常設 = 会社・自分について変わらない事実と、文体の既定値。事業内容、主な顧客像、
    使っているツール、文体の好み、避けたい表現。半年後も同じ内容であり続けるもの
A2: プロジェクトに置く = 特定案件の資料と方針。その案件の会話にだけ効かせたいもの。
    取引先名や個別案件の状況はここに入れる
B: 毎回書くもの = 案件ごとに変わる条件。今回の相手、今回の目的、今回の締め切り、今回の禁止事項

【出力】
1. A1 / A2 / B に分類した前提の一覧(根拠として、どの会話のどの記述から拾ったかを併記)
2. A1 をそのまま「Claude への指示」欄に貼り付けられる文章にしたもの。400 字以内、箇条書き可
3. A2 を案件ごとにまとめたもの。プロジェクトの説明欄に貼れる形で
4. B に分類した前提の一覧。次回から毎回書く項目のチェックリスト形式で
5. 保留にした項目と、私に確認したいこと

出力の確認ポイント

  • A1 に取引先名・個別案件の状況が混ざっていないか(混ざっていたら A2 へ移す。無関係な仕事にその前提が持ち込まれる)
  • A1 の設定文を読んだだけで、自分が何をしている人か第三者に伝わるか
  • B のチェックリストが、次の依頼のときにそのまま埋められる粒度になっているか

うまくいかないとき

  • A1 が抽象的で当たり障りのない文章になった → 「業界の一般論ではなく、私の会話に出てきた固有の事実だけで書いてください」と指定する
  • 会話 3 つでは材料が足りないと言われた → 自社サービス紹介ページの文章と、直近で書いたメール 1 通を追加で貼る

キット③ 業務ごとの検品リストを作る — 20 分

種別
判断キット
使うもの
Claude(ブラウザ版で可)
事前に用意するもの
AI に任せている業務を 1 つ選ぶ(メール作成、記事執筆、レポート作成など)。過去に手直しした出力があれば、その修正前後を貼ると精度が上がります

プロンプト

AI の出力を私が検品するためのチェックリストを作ってください。

【対象業務】
リード向けナーチャリングメールの本文作成(記入例)

【この業務で過去にあった手直し】
- 自社の導入社数を実際より多く書いていたので修正した(記入例)
- 「必ず成果が出ます」と断定していたので表現を弱めた(記入例)
- 相手企業の業種に合わない事例を引用していた(記入例)
(手直しの記録がなければ「なし」と書く)

【自社の前提】
- 業種: 製造業向け SaaS(記入例)
- 社外に出す前の承認者: 私と上長の 2 名(記入例)
- 絶対に避けたいこと: 数字の誤り、断定的な効果保証、他社名の無断掲載(記入例)
- 本文で使ってよい確定値: 導入社数 80 社(2026 年 8 月時点)、平均導入期間 4 週間、料金表記は
  「月額 5 万円〜」のみ、事例として名前を出せる顧客は A 社・B 社(記入例。社内で確定している数字だけを書く)

【作成基準(必ずこの基準に従うこと)】
チェック項目は次の 4 観点で作り、観点ごとに見出しを分けること。
1. 事実(数字・実績・機能の記述が自社の事実と合っているか)。この観点の項目には、上の「本文で使ってよい確定値」を
   そのまま問いの中に書き込むこと(例:「導入社数を 80 社と書いているか」)。「正しいか」「最新か」で終わる問いにしないこと
2. 表現(断定的な効果保証、誇大表現、社内で禁止している言い回しがないか)
3. 相手(送る相手の状況・業種・検討段階に合っているか)
4. 責任(出典が必要な記述、機密に触れる記述、承認が必要な記述がないか)

各項目は、見れば 5 秒で「はい / いいえ」を判定できる問いの形にすること。
「適切か」のような判断者によって答えが割れる表現は使わないこと。

【振り分け基準(必ずこの基準に従うこと)】
- 私が自分で見る = 本文を読むだけでは判定できない項目。自社の確定値との照合、顧客名や掲載許諾の確認、
  承認を取ったかどうか、配信リストとの突き合わせ、出典が必要かどうかの判断
- AI に一次チェックを任せる = メール本文と、下の一次チェック用プロンプトに貼る情報だけで判定が完結する項目
- どちらとも言えるものは「私が自分で見る」に入れること

【出力】
1. 4 観点それぞれのチェック項目(合計 10〜15 項目)
2. そのうち、私が自分で見るべき項目と、AI に一次チェックを任せてよい項目の振り分け
3. AI に一次チェックを頼むときに使うプロンプト(このチェックリストを埋め込んだもの)

出力の確認ポイント

  • 各項目が「はい / いいえ」で答えられるか(「適切か」「十分か」が残っていたら書き直させる)
  • 自分で見るべき項目に、事実確認と最終責任にあたるものが入っているか(ここを AI 側に振り分けていたら差し戻す)
  • 3 番の一次チェック用プロンプトに、チェックリストがそのまま埋め込まれているか

うまくいかないとき

  • 項目が一般的なライティングチェックになった → 「過去の手直し欄に書いた失敗が、必ず項目として入るようにしてください」と指定する
  • 項目が 30 個を超えた → 「毎回必ず見る 10 項目に絞ってください。残りは月 1 回の見直し用に分けてください」と条件を足す

参考文献

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