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ゼロから月70件のリード供給体制を1年で — 医療系SaaS 導入事例

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ゼロから月70件のリード供給体制を1年で — 医療系SaaS 導入事例

最終更新日: / 公開日:

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マーケティングを始めたいが、サービスサイトもチャネルも担当者もいない。しかも新規事業の売上目標から逆算すると、来月にはリードが要る——スタートアップの立ち上げ期には、「サイトを作って、基盤を整えて、それから施策」という正攻法の順番を待つ余裕がありません。

医療スタートアップのある事業会社は、この状況から 1 年で月平均 70 件の新規リードが供給される体制を持つに至りました。humbulls が 1 人のプレイングマネージャーとして、戦略から実行までを担った案件です。

サイトはあるが問い合わせは月数件、という会社も、出発点は実質同じです。この事例の順番はそのまま使えます。

案件概要

クライアント
医療スタートアップ(クリニック開業支援・診療予約 SaaS)・従業員 30 名規模
期間
2024年9月〜2025年9月(1年)
関与形態
humbulls が 1 人プレイングマネージャーとして参画。戦略設計・基盤構築・施策実行・インサイドセールスまで担当
新規リード獲得 月平均 70 件 ゼロからの立ち上げ
Salesforce → HubSpot 乗り換え(データ移行設計込み) 1 ヶ月
ウェビナー開催 多い月で 6 Live + 時間差アーカイブ配信、参加率 5〜7 割

課題

正攻法の順番を待てない

状況は三重苦でした。

  1. 受け皿がない: 新規事業のサービスサイトはなく、あるのはブランディング色の濃いコーポレートサイトのみ。リードを獲得するチャネルも、届けるコンテンツもない
  2. CRM が重い: 既存の Salesforce は使いこなせておらず、Web マーケティングを本格化するなら Pardot の追加契約が必要でコストが膨らむ
  3. 時間がない: スタートアップの売上逆算から「来月にもリードが必要」。基盤が整うのを待ってから施策、という順番は選べない

アプローチ

走りながら、組み立てる

1. Salesforce → HubSpot の乗り換えを 1 ヶ月で

まず CRM のコスト構造を直しました。データの移行設計から HubSpot の初期整備まで 1 ヶ月で完遂。ベンダーの導入支援に数ヶ月かかるのが相場の作業です。マーケ機能(旧 Pardot 相当)まで一体になったことで、以後のリード獲得・育成・計測がすべて一つの基盤に乗ります。

なお、この移行は AI 活用が本格化する前のもので、すべて人力です。

2. サービスサイトを待たない — ディレクトリ 2 つで先に獲り始める

本来ならサービスサイトを作ってから集客、が正攻法です。しかしそれを待っていたらリードは取れません。作ったのは、トップページのないドメインに、記事(/post)とウェビナー(/seminar)のディレクトリだけ。LP・ダウンロード資料・事例記事を置く箱を先に構築し、広告と CRM を直結させて、サイト完成を待たずにリード獲得と商談化を始めました。

予算にも選択と集中を効かせています。潤沢とは言えないマーケ予算のうち、サイトとコンテンツの制作に最小限を割き、残りはほぼすべて広告に投下しました。本来なら記事を書きためて半年〜1 年でコンテンツ SEO を育て、広告は補完に回すのが定石ですが、「今すぐのリード」を優先する判断で SEO は見送り。Google 広告は費用対効果が合わなかったため、Meta 広告にクリニック見学(相談会に相当)とウェビナーの 2 つの CV で傾斜配分する構成に絞り込みました。あわせて、既存 CRM に眠っていたリードの掘り起こしメールとインサイドセールスコールを、反応がなくなるまで回し続けています。

3. 高頻度ウェビナーに「耐える」自動化

ウェビナーは多い月で 6 回。月 1 回でも手一杯になる運営を回せたのは、ワークフローによる自動化を先に仕組み化したからです。登録時の Zoom URL 自動発行、開催前のリマインド、資料ダウンロード後のステップメール、開催後のフォローアップメールとアンケート、欠席者への録画案内——運営に必要な自動化を一通り実装しました。

開催した回は時間差でアーカイブ配信に回し、一度作ったコンテンツを余さず再利用しています。少ない工数で開催数を維持する仕組みです。

4. 基盤は営業と一緒に「走りながら」育てる

CRM の表示項目は営業からのフィードバックで都度調整し、レポートダッシュボードも運用しながら整備。広告は HubSpot 経由で経路別に計測できるようにし、レポーティング時間を削減しました。掘り起こしの局面では、humbulls 自身がインサイドセールスとして架電まで担当しています。戦略と実行が同じ頭の中にあるから、速く、漏れません。

見どころ

事例が 1 つしかない会社のコンテンツ戦略

BtoB マーケティングのエースコンテンツは導入事例です。しかし新規事業やスタートアップには、その事例がまだありません。

この案件で機能したのが「徹底解説記事」です。数少ない実績 1 つを、通常の事例記事の何倍もの粒度で丁寧に解説する。コンサルティング型のサービスなら、提供工程を中間成果物のイメージ付きで徹底的に解説する。量がないなら、1 本の質と厚みでカバーするという戦略です。

この徹底解説記事は 1 本で 4 つの役割を果たしました。

  1. 広告での引きが強い(クリエイティブの着地先として機能)
  2. 相談会リードの獲得に直結
  3. 掘り起こしメールのコンテンツになる
  4. 営業プロセス終盤の後押し資料として機能
徹底解説記事の概念図。左に厚い記事のワイヤーフレーム、右に4つの役割(広告の着地先・相談会リードの獲得・掘り起こしメールのコンテンツ・営業プロセス終盤の後押し)が矢印で結ばれている
1 本の徹底解説記事が果たした 4 つの役割(概念図)。実物の記事は運用の都合でリンクを掲載していません。

さらに、厚い記事はウェビナーやダウンロード資料 PDF へ派生させることもできます(この案件では予算の関係で未実施)。

成果

  • 新規リード獲得: ゼロ → 月平均 70 件
  • 1 年で、CRM 基盤・獲得チャネル(広告 + ウェビナー)・コンテンツ・営業連携まで、BtoB マーケティングのリード獲得施策を一通り立ち上げて運用

同じ状況の会社へ

立ち上げ期に必要なのは、正攻法の順番を守ることではなく、目の前の数値を達成するリード獲得施策を実行しながら、基盤を育てる設計です。

やり方はシンプルです。まず理想の状態を描く。その上で、限られた時間と予算の中で何を先にやるかを、メリットとデメリットの天秤にかけて決める。そして、先送りするとデメリットが大きいクリティカルなものから潰していく。この案件で言えば、CRM の乗り換えとウェビナー運営の自動化がそれでした。育成に時間のかかる SEO は、痛みを承知で見送っています。

すべてを正しい順番で作る余裕は、立ち上げ期にはありません。それでも、体制は作れます。


いまなら、この立ち上げはもっと速い

この体制構築は AI 活用が本格化する前の実績で、CRM 移行もウェビナーの企画・制作もすべて人力の 1 年でした。現在の humbulls は同じ立ち上げを AI との共創で行っており、当時より大幅に短い期間で回しています。ウェビナーの企画から特設サイトの構築までを、月額支援の範囲内で提供できる体制です。

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