HubSpot Starter と Professional の違い — 12 項目チェックリスト
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HubSpot Starter で運用を始めた会社が、数ヶ月後にほぼ確実にぶつかるのが「Professional に上げるべきか」という判断です。月額は 1 シートあたり $7〜20 (年払い/月払いで変動) から 3 シート込みの $800 へ、初年度はオンボーディング費用 $3,000 も加わります。金額差が大きいぶん、「なんとなく物足りないから」で決めるには重すぎる意思決定です。
私たち humbulls は、自社の HubSpot を Starter のまま運用し、Professional 相当の機能の一部を AI と外部ツールで補完してきました。その実務経験をもとに、この記事では両プランの違いを公式情報ベースで整理し、移行判断を 12 項目のチェックリストに落とします。読み終わったら、自社の状況を貼り付けるだけで判定できる診断プロンプトまで持ち帰れます。
1. 料金と機能差の全体像 — 判断材料を 3 分でそろえる
Starter と Professional の月額差はベースプランで $700 超。 まず公式の一次情報だけで、料金と機能差を 1 枚にそろえます。 判断はここからです。
プラン比較の定石は、機能一覧を眺め比べることではなく、一次情報で「下位プランでは何ができないか」を先に確定させることです。HubSpot の場合、確認すべき公式情報は 3 つに絞れます。料金ページ、契約上の制限を定義した Product & Services Catalog、そして機能仕様を記載した Knowledge Base です (いずれも 2026-07 時点、URL は記事末尾の参考文献)。
2026-07 時点の公式情報を整理すると、Marketing Hub の Starter と Professional の違いは次の表になります。価格は USD 表記で、契約形態やキャンペーンで変動するため、意思決定の直前に必ず料金ページで再確認してください。
| 項目 | Starter | Professional |
|---|---|---|
| 月額 (年払い, USD) | $7/シート (月払いは $20) | $800 (月払いは $890)・3 シート込み |
| オンボーディング費用 | 不要 | $3,000 (一回・必須) |
| マーケティングコンタクト | 1,000 件込み | 2,000 件込み |
| メール送信上限 | コンタクト枠の 5 倍/月 | コンタクト枠の 10 倍/月 |
| 自動化 | 簡易自動化のみ (最大 10 アクション) | ワークフロー最大 300 個・分岐可 |
| アクティブリスト | 最大 50 | 最大 1,200 |
| A/B テスト | なし | あり |
| リードスコアリング | なし | あり (最大 50 スコア) |
| キャンペーン管理 | なし | あり |
| SNS 管理・投稿予約 | なし | あり |
従来のやり方だと、この表を作るために比較記事を 5〜6 本読み比べることになります。半日かけた挙げ句、記事ごとに数字が違って混乱する、というのがよくある結末です。落とし穴は、サードパーティの比較記事の多くが料金改定前の情報のまま残っていること。HubSpot は料金体系の改定が多く、二次情報は簡単に古くなります。
humbulls では、参照先を上記の公式 3 点に固定し、差分の整理だけを AI にやらせています。この章末のプロンプトで、自社アカウントの現状と公式仕様を突き合わせた「判断材料シート」が 15 分で作れます。
ただし注意点がひとつ。料金ページの表示は地域・通貨・既存契約によって変わるため、AI に「最新料金」を聞いても正確な回答は返りません。金額だけは必ず自分のブラウザで公式ページを開いて確認し、AI には整理と計算だけを任せる。この分担が安全です。
🤖 AI で実行する — 使ったプロンプト / ワークフロー
プロンプト ID: hsvp-01 目的: 自社アカウントの利用状況を棚卸しし、プラン判断の材料を 1 枚にまとめる 所要時間: 15 分 ツール: Claude / ChatGPT / HubSpot (設定画面・アカウント使用状況)
プロンプト:
以下の自社 HubSpot アカウント情報をもとに、プラン判断の材料シートを作成してください。
自社の状況:
- 現在のプラン:
- 有料シート数:
- コンタクト総数 / うちマーケティングコンタクト数:
- 月間のマーケティングメール送信数:
- 使っている機能 (フォーム/メール/簡易自動化/リスト/レポート など):
- 使っていない機能:
- 月あたりの手作業 (CSV 加工、レポート作成、リスト整備 など) とおおよその時間:
出力してほしいこと:
1. 現状サマリ (プラン枠のどこまで使い切っているか)
2. 上限に近づいている項目とその余命 (何ヶ月で頭打ちか)
3. 使っていない機能のうち、放置してよいもの / 活用余地があるもの
4. 上位プラン検討の前に Starter 内で試すべきこと 3 つ
注意:
- 料金の最新額は出力せず「公式料金ページで要確認」と明記してください。
- データから言えないことは「未確認」としてください。
運用 Tips: - コンタクト数や送信数は HubSpot の「アカウントと請求 > 使用状況」画面の数字をそのまま貼ると精度が上がります。 - 「余命 (何ヶ月で頭打ちか)」を出させるのがポイントです。移行判断は「今困っているか」より「いつ困るか」で考えると先手が打てます。
2. 機能差が実務に効くのは 3 領域 — 自動化・レポート・スコアリング
機能差は数え方次第で 30 項目以上ありますが、実務の詰まりに直結するのは 3 つ。 自動化の分岐、レポートの自由度、リードの優先順位付けです。
機能比較の定石は、「あり/なし」の数を数えるのではなく、自社の業務が詰まる場所に効く差だけを見ることです。HubSpot 公式のプラン選定ガイドでも、Professional が向くのは「マルチチャネルのキャンペーン運用」「高度な自動化とレポーティング」が必要になった段階と整理されています (HubSpot Blog, 2026-07)。
1 つ目は自動化です。Starter で使えるのはフォーム・メール・広告ツール内の簡易自動化のみで、1 トリガーにつき 1 本、最大 10 アクションという制限があります (HubSpot Knowledge Base, 2026-07)。「フォーム送信 → お礼メール 1 通」は組めますが、「資料 DL 後、開封したら 3 日後にメール B、未開封なら 7 日後にメール C」のような分岐シナリオは組めません。Professional ではワークフローツールが解放され、最大 300 個・条件分岐つきで設計できます (HubSpot Knowledge Base, 2026-07)。
2 つ目はレポートです。Starter は標準レポートとテンプレートが中心で、流入チャネル別の商談化率や、期間をまたいだステージ推移のような「役員報告に使う集計」は標準画面だけでは作りにくい構造です。Professional ではカスタムレポートとマーケティング分析が解放されます。3 つ目はリードスコアリングで、これは Professional 以上の機能です。リードが月 100 件を超えたあたりから、優先順位のない架電リストは営業側で放置され始めます。

従来のやり方でこのギャップを把握しようとすると、「なんとなく物足りない」という感覚ベースの稟議になりがちです。逆のパターンもあります。移行後にワークフローを 10 個も作らず、Pro 機能の大半を未使用のまま月 $800 を払い続けるケースです。どちらも、機能差を業務に翻訳しないまま判断したことが原因です。
humbulls では、判断の前に 1 週間だけ「手作業ログ」を取ることを勧めています。コピペ、CSV 加工、リスト手動更新、レポートの手組み。この記録を AI に渡すと、「Pro なら消える作業」「Starter のままでも消せる作業」「どちらでも残る作業」に仕分けできます。ただし、ログは 1 週間で十分です。それ以上かけると判断自体が先延ばしになります。
🤖 AI で実行する — 使ったプロンプト / ワークフロー
プロンプト ID: hsvp-02 目的: 週次の手作業ログから、Professional で解消される業務と AI で解消できる業務を仕分ける 所要時間: 20 分 (ログ取り 1 週間は別途) ツール: Claude / ChatGPT
プロンプト:
以下は HubSpot 運用に関する 1 週間の手作業ログです。各作業を 3 つに分類してください。
手作業ログ (作業内容 / 頻度 / 1 回あたりの時間):
(ここにログを貼る。例: 新規リードの Sheets 転記 / 毎日 / 15 分)
分類:
A. HubSpot Professional の標準機能 (ワークフロー/カスタムレポート/スコアリング) で自動化できる
B. Starter のまま外部ツール (Apps Script / スプレッドシート / AI) で自動化できる
C. どちらのプランでも手作業が残る
出力形式:
| 作業 | 分類 | 根拠 | 自動化した場合の月間削減時間 (推定) |
最後に、A に分類された作業の月間合計時間を集計してください。
根拠が不明確なものは「要検証」と明記してください。
運用 Tips: - A の月間合計時間が Pro との月額差に見合うかが、次章のチェックリスト項目 10 の判断材料になります。 - B の分類結果は鵜呑みにせず、実装難度を確認してください。「できる」と「保守できる」は別です (第 4 章参照)。
3. 移行判断の 12 項目チェックリスト — 8 個以上該当なら Pro 検討
判断基準を 4 領域 × 3 項目の 12 項目に落としました。 該当数で「移行 / AI 補完で残留 / 残留」の 3 択に判定します。
プラン移行判断の定石は、機能への憧れではなく業務量と体制で決めることです。HubSpot 公式ガイドも、Starter で足りるかどうかの分岐点をコンタクト規模と自動化・レポート要件に置いています (HubSpot Blog, 2026-07)。この定石を、実務でそのまま使える 12 項目に展開します。
| # | 領域 | チェック項目 |
|---|---|---|
| 1 | 業務量 | マーケティングコンタクトが 1,000 件を超えている、または 6 ヶ月以内に超える見込み |
| 2 | 業務量 | メール配信が送信上限 (コンタクト枠の 5 倍/月) に近づいている |
| 3 | 業務量 | マーケティング担当が兼任含め 2 名以上いる |
| 4 | 自動化 | 「フォーム送信 → メール 1 通」を超える分岐シナリオが必要 |
| 5 | 自動化 | 検討段階別のステップメールを 3 セグメント以上で回したい |
| 6 | 自動化 | 営業への通知・タスク生成を条件つきで自動化したい |
| 7 | 分析 | 標準レポートでは報告資料が作れず、毎月手作業で加工している |
| 8 | 分析 | 流入チャネル別の商談化率・受注率まで追う必要がある |
| 9 | 分析 | 新規リードが月 100 件を超え、スコアリングによる優先順位付けが必要 |
| 10 | 体制・コスト | 月額差 (約 $780) を回収できる見込みをリード単価・商談単価で説明できる |
| 11 | 体制・コスト | ワークフローを設計・保守できる担当者を確保できる |
| 12 | 体制・コスト | A/B テストや SNS 管理など Pro 固有機能に、具体的な用途が既にある |
判定の目安は次の 3 段階です。8 個以上該当するなら、Professional への移行を前向きに検討する段階です。4〜7 個なら、Starter + AI 補完 (第 4 章) で 3 ヶ月運用してから再評価。3 個以下なら Starter 残留で、浮いたコストをコンテンツや広告に回す方が成果に直結します。

従来、この判断は HubSpot の営業担当との商談や、導入企業の口コミ集めで進めることが多く、結論まで 1 ヶ月かかることも珍しくありません。商談自体は有益ですが、比較軸を先方に握られた状態で入ると、自社の詰まりと関係ない機能の説明に時間が溶けます。
humbulls では、チェックを先に AI で済ませてから商談に入ることを勧めています。この章末の診断プロンプトに自社の利用状況を貼り付ければ、12 項目の判定と根拠、移行時期の目安まで 15 分で下書きが出ます。ただし、チェックリストを 1 人で埋めると希望的観測が混ざります。項目 4〜9 は営業担当と一緒に、実際の数字を見ながら埋めてください。
🤖 AI で実行する — 使ったプロンプト / ワークフロー
プロンプト ID: hsvp-03 目的: 自社の利用状況から Starter 残留 / AI 補完 / Pro 移行を判定する (本記事の中心プロンプト) 所要時間: 15 分 ツール: Claude / ChatGPT
プロンプト:
以下の 12 項目チェックリストに沿って、自社の HubSpot プラン判断を行ってください。
自社の状況:
- 商材と平均受注単価:
- マーケティングコンタクト数と月間増加ペース:
- 月間メール送信数:
- マーケ担当の人数 (兼任含む):
- 現在の自動化の使い方:
- 毎月手作業で作っているレポート:
- 月間の新規リード数:
- 営業への引き渡し方法:
チェックリスト (各項目に 該当/非該当/情報不足 で判定し、根拠を添える):
1. マーケティングコンタクトが 1,000 件超、または 6 ヶ月以内に超える見込み
2. メール配信が送信上限 (コンタクト枠の 5 倍/月) に接近
3. マーケ担当が 2 名以上
4. メール 1 通を超える分岐シナリオが必要
5. ステップメールを 3 セグメント以上で運用したい
6. 営業通知・タスク生成の条件つき自動化が必要
7. 標準レポートで報告資料が作れず毎月手作業
8. チャネル別の商談化率・受注率まで追う必要
9. 月 100 件超のリードにスコアリングが必要
10. 月額差 約 $780 を回収できる見込みを数字で説明できる
11. ワークフローの設計・保守担当を確保できる
12. Pro 固有機能 (A/B テスト・SNS 管理) に具体的用途がある
出力:
1. 各項目の判定表 (該当/非該当/情報不足 + 根拠)
2. 該当数と判定 (8 個以上: Pro 移行検討 / 4〜7: AI 補完で残留し 3 ヶ月後に再評価 / 3 以下: Starter 残留)
3. 「情報不足」項目の確認方法
4. 判定が「AI 補完で残留」の場合、優先して補完すべき業務 3 つ
注意: 希望的観測を排除し、貼り付けた数字から言えることだけで判定してください。
運用 Tips: - 「情報不足」が 4 項目以上出たら、判定より先にデータ整備が課題です。その状態で Pro に移行しても使いこなせません。 - 判定結果はそのまま稟議に使わず、項目 10 (コスト回収) だけは経営側と数字を突き合わせてから確定してください。
4. Pro 機能を Starter + AI でどこまで代替できるか — 対応表
「4〜7 個該当」ゾーンの現実解が Starter + AI 補完です。 代替できる領域とできない領域を、実装経験ベースではっきり分けます。
SaaS コスト最適化の定石は、「上位プランの機能のうち実際に使うのは一部」という前提に立ち、必要な機能だけ個別に代替できないかを先に検討することです。HubSpot の場合、Professional の目玉であるカスタムレポートと履歴分析は、外部ツールと AI でかなりの水準まで再現できます。
humbulls の自社アカウントでは、Starter のまま Professional 相当のレポートダッシュボードを Claude Code + Apps Script + Google Sheets + Looker Studio の 4 層で再現しています。実装の全手順は Starter で Pro 相当のダッシュボードを再現する記事 で公開済みです。データ同期も実測で 1.3 万件規模の CRM データが 4 分で回っており、日常運用に耐えています。ステージ推移の履歴分析も、日次スナップショットの実装記事 の方法で代替できます。
| Professional の機能 | Starter + AI での代替手段 | 代替度 |
|---|---|---|
| カスタムレポート / ダッシュボード | Apps Script + Sheets + Looker Studio | 高 (実装済み) |
| ステージ推移などの履歴分析 | 日次スナップショット (Apps Script) | 高 (実装済み) |
| ワークフローの条件分岐 | Apps Script / Claude Code で外部実行 | 中 (要保守) |
| リードスコアリング | Sheets で簡易スコア計算 → プロパティに書き戻し | 中 (要設計) |
| A/B テスト | 手動での期間比較のみ | 低 |
| SNS 管理・オムニチャネル配信 | 外部 SNS ツール併用 (一元管理は不可) | 低 |

従来この判断が難しかったのは、「技術的に可能か」を見積もれる人がマーケチームにいなかったからです。現在は状況が変わりました。Claude Code のような AI 実装環境を使えば、Apps Script の実装自体は非エンジニアでも到達可能な範囲です。Starter の制限と回避策の全体像は、近日公開予定の HubSpot Starter 完全ガイドに体系を譲ります。
ただし、正直な線引きも必要です。代替スタックは「作れる」と「回せる」が別物で、担当者の退職や異動でメンテが止まるリスクを織り込む必要があります。また A/B テストと SNS 一元管理は構造的に代替が難しく、この 2 つが業務の中心なら素直に Professional を選ぶべきです。代替はあくまで「移行判断を 3〜6 ヶ月先送りして、その間に数字で確信を作る」ための時間稼ぎと捉えるのが健全です。
🤖 AI で実行する — 使ったプロンプト / ワークフロー
プロンプト ID: hsvp-04 目的: 自社が必要とする Pro 機能ごとに、Starter + AI での代替可否を工数込みで判定する 所要時間: 20 分 ツール: Claude / ChatGPT / Claude Code (実装フェーズ)
プロンプト:
HubSpot Professional の機能のうち、自社が必要としているものについて、Starter プランのまま外部ツールで代替できるかを判定してください。
必要としている機能と用途:
(例: チャネル別の商談化率レポートを月次で役員に報告したい)
自社の体制:
- スプレッドシート関数を使える人: いる / いない
- Apps Script や簡単なスクリプトを触れる人: いる / いない
- Claude Code などの AI 実装ツール: 使える / 使えない
- 代替スタックの保守に割ける時間: 月 X 時間
各機能について出力:
1. 代替手段の候補 (使うツールと構成)
2. 初期構築の推定工数と、月次の保守工数
3. 代替した場合に失われるもの (精度・リアルタイム性・画面の使いやすさ)
4. 判定: 代替推奨 / 条件付き代替 / 素直に Pro を推奨
条件:
- 「技術的に可能」でも保守体制が回らない場合は「素直に Pro を推奨」としてください。
- 判定理由は体制情報に基づいて書いてください。
運用 Tips: - 「条件付き代替」が出た機能は、まず 1 つだけ小さく実装して 1 ヶ月回してから残りを判断すると失敗しません。 - 代替スタックの構成図と手順書を必ず残してください。属人化した代替スタックは、担当者不在の瞬間に負債になります。
5. 移行を決めたら — 費用シミュレーションと 30 日の準備
Professional 移行の初年度コスト差は約 $12,300。 回収ロジックの立て方と、移行前 30 日でやる 4 つの準備を整理します。
移行を決めた後の定石は、コストを「月額」ではなく「初年度総額」で稟議にかけることです。年払い $800/月 × 12 ヶ月 + オンボーディング $3,000 で初年度は $12,600。Starter 3 シート (年払いで約 $252/年) との差額は約 $12,300 になります (2026-07 時点の USD 公式料金からの試算)。この差額を、リード単価や商談単価で回収できるかが項目 10 の実体です。たとえば商談 1 件の価値が 30 万円なら、自動化とスコアリングで年に商談が数件増える見込みを説明できれば回収ラインに乗ります。シート数を増やす場合の積み上げは、別途公開予定の HubSpot 料金プラン比較記事で詳しく扱う予定です。
移行前 30 日の準備は 4 つです。第 1 にデータクレンジング。重複コンタクトと死にリードを整理してから移行しないと、マーケティングコンタクト課金で無駄が出ます。第 2 にライフサイクルステージの定義。ワークフローの分岐条件は結局ステージ定義の上に乗るため、ここが曖昧だと自動化が空回りします。第 3 に既存の簡易自動化の棚卸しで、どれをワークフローに作り直すかの設計図を先に作ります。第 4 にレポート要件定義。「誰が・何を・どの頻度で見るか」を先に決めておくと、オンボーディング期間を有効に使えます。
従来、この準備は移行後に「使いながら整える」パターンが多く、結果としてオンボーディングの 90 日を設定の試行錯誤で消化しがちでした。ここで注意したいのが、オンボーディング費用 $3,000 の中身です。これは設定代行ではなく伴走型のガイダンスで、設計と実装は自社 (または支援パートナー) の仕事です。「払えば整う」と誤解していると、90 日後に何も動いていない事態になります。
humbulls では、この 4 つの準備すべてに AI を使います。データクレンジングの重複判定ルール、ステージ定義のたたき台、自動化の設計図、レポート要件の整理。いずれも章末のプロンプトで下書きが作れるので、移行日を待たずに今週から始められます。
🤖 AI で実行する — 使ったプロンプト / ワークフロー
プロンプト ID: hsvp-05 目的: 移行の費用対効果シミュレーションと、移行前 30 日の準備タスクリストを作る 所要時間: 30 分 ツール: Claude / ChatGPT / Google Sheets
プロンプト:
HubSpot Starter から Professional への移行について、費用対効果の試算と移行準備計画を作成してください。
前提:
- 現在の年間 HubSpot 費用:
- Professional の初年度費用: 月額 × 12 + オンボーディング費用 (最新額は公式料金ページで確認して入力)
- 月間新規リード数:
- リードから商談への転換率:
- 商談 1 件あたりの平均受注額と受注率:
- 移行で自動化される業務の月間削減時間 (第 2 章の集計値):
- 担当者の時間単価 (概算):
出力してほしいこと:
1. 初年度と 2 年目以降のコスト差額
2. 回収シナリオ 3 パターン (悲観 / 中立 / 楽観) と、それぞれの前提
3. 回収に必要な「商談増加数 / 月」の逆算
4. 移行前 30 日の準備タスクリスト (データ整理 / ステージ定義 / 自動化棚卸し / レポート要件) を週単位で
条件:
- 楽観シナリオだけで判断しないよう、悲観シナリオの前提を具体的に書いてください。
- 数字の根拠が入力にないものは「仮定」と明記してください。
運用 Tips: - 「中立シナリオで 18 ヶ月以内に回収」が現実的な合格ラインです。悲観シナリオでしか赤字にならないなら移行、楽観シナリオでしか黒字にならないなら見送りが目安です。 - 準備タスクは移行契約の前に始めて問題ありません。特にデータクレンジングは、残留と判断した場合でもそのまま資産になります。
まとめ: 「機能の有無」ではなく「詰まりの場所」で決める
Starter と Professional の違いは、機能表を眺めるだけでは判断できません。自動化・レポート・スコアリングの 3 領域で自社の業務がどこで詰まっているかを特定し、12 項目チェックリストで数える。8 個以上該当すれば移行を検討し、4〜7 個なら Starter + AI 補完で 3 ヶ月粘って数字で確信を作り、3 個以下なら残留してコストを施策に回す。この順番なら、月額差 $700 超の意思決定を感覚に頼らず進められます。
移行する場合も、しない場合も、やることは今週から始められます。まずは第 1 章のプロンプトで自社アカウントの棚卸しから。判定に迷う場合や、代替スタックの実装・移行後の設計まで伴走が必要な場合は、humbulls の Growth Partner サービス で支援しています。移行判断だけの壁打ちなら 無料相談 でも受け付けています。
参考文献
- Marketing Hub Pricing — HubSpot (取得日: 2026-07)
- HubSpot Product & Services Catalog — HubSpot Legal (取得日: 2026-07)
- Workflows | Frequently Asked Questions — HubSpot Knowledge Base (取得日: 2026-07)
- Automate form submission actions — HubSpot Knowledge Base (取得日: 2026-07)
- HubSpot's Marketing Hub pricing guide — HubSpot Blog (取得日: 2026-07)