HubSpot のワークフローは、「便利そうだけど、何から作ればいいのか分からない」機能の代表格です。管理画面を開くとトリガーもアクションも選択肢が多く、最初の 1 本を作成する前に手が止まります。逆に、作り始めると今度は増えすぎます。思いつくたびに 1 本ずつ追加していくと、Starter の作成枠はあっという間に埋まり、どれが動いていてどれが不要なのか、誰も説明できない状態になります。
私たち humbulls は自社の HubSpot Starter 環境を 25 個のワークフロー枠で運用しながら、クライアントの自動化設計も支援してきました。この記事では、その実務から「まず作るべき活用例 10 個」と「25 個の枠に収める統廃合の設計術」を整理します。各章末には、業務フローを文章で渡すとワークフロー設計図を出力する AI プロンプトを付けています。ワークフローの画面を開く前に、設計図を先に作る。この順番が、枠の浪費を防ぐ一番の近道です。
ワークフローは「作りたい自動化」から入ると迷子になります。 どんな複雑な自動化も、トリガー / 条件分岐 / アクションの 3 要素に分解できます。 設計図を先に書けば、管理画面での作業は組み立てるだけです。
HubSpot 公式ヘルプの整理では、ワークフローは登録トリガー (何をきっかけに始まるか)、条件分岐 (誰にどの処理を振り分けるか)、アクション (何を実行するか) で構成されます (HubSpot Knowledge Base, 2026-07)。トリガーはフィルター基準・イベント基準・スケジュール基準・Webhook 基準の 4 種類、アクションには遅延、レコードやタスクの作成、プロパティ更新、社内通知などの区分があります。つまり、どんな自動化のアイデアも「いつ・誰を・どうする」の 3 点に言い換えられれば、ワークフローとして実装できるかどうかが判断できます。
従来のやり方は、管理画面を開いてから考えるパターンです。トリガーを選び、アクションを足しながら「あれ、この場合はどうなる?」と条件を継ぎ足していく。この作り方だと、1 本作るのに 1〜2 時間かかるうえ、例外処理の漏れに公開後に気づきます。たとえば「フォーム送信者にお礼メール」を作ったあとで、既存顧客も同じフォームを送信することに気づき、慌てて除外条件を足す、というのは典型的な手戻りです。
humbulls では、管理画面を触る前に設計図をテキストで書きます。フォーマットは「トリガー / 登録条件 / 除外条件 / アクション (順番と遅延込み) / 再登録の可否」の 5 行です。そしてこの設計図は、業務フローを文章で AI に渡せば 10 分で叩き台が出ます。人間の仕事は、出てきた設計図の除外条件と例外ケースを実態に合わせて直すことです。設計図を先に固めてから管理画面で組むと、1 本あたりの構築時間は体感で半分以下になり、公開後の手戻りがほぼなくなります。
ただし、AI が出す設計図をそのまま実装しないでください。AI は HubSpot のプラン別のアクション制約 (どのアクションがどのプランで使えるか) を正確に把握していないことがあり、Starter では使えないアクションを平気で設計図に入れてきます。設計図はあくまで論理設計として受け取り、実装可否は次章の使い分け表と公式ヘルプで確認する、という 2 段構えが安全です。
目的: 業務フローの文章からワークフロー設計図を生成する 所要時間: 10 分 ツール: Claude / ChatGPT
プロンプト:
以下の業務フローを、HubSpot ワークフローの設計図に変換してください。
業務フロー:
(例: 資料ダウンロードがあったら、お礼メールを送り、3 日後に開封していなければ営業にタスクを作りたい。既存顧客は除外したい)
出力形式 (この 5 行で):
- トリガー: (フィルター基準 / イベント基準 / スケジュール基準 のどれか + 具体条件)
- 登録条件: (どのレコードが対象か)
- 除外条件: (登録させないレコード)
- アクション: (順番に番号付きで。遅延を入れる場合は「遅延: ◯日」と明記)
- 再登録: (同じレコードが再度条件を満たしたとき、再登録すべきか + 理由)
条件:
- アクションは 1 つずつ分解し、まとめないでください。
- 例外ケース (既存顧客、テスト送信、社内メンバー) を考慮した除外条件を必ず提案してください。
- 判断できない箇所は「要確認」と明記してください。
運用 Tips: - 「除外条件を必ず提案」の一文を外すと、例外処理のない設計図が出てきます。手戻りの大半は除外条件の漏れなので、ここは削らないでください。 - 出力された設計図は、実装前に「このアクションは自社プランで使えるか」を公式ヘルプで確認します (第 2 章参照)。
Starter の自動化は「ワークフロー」だけではありません。 フォームに紐づく簡易自動化と、ワークフロー枠の 2 系統を使い分けます。 メール送信は簡易自動化、CRM 操作と通知はワークフロー。この役割分担が要点です。
まず前提を公式ドキュメントで押さえます。HubSpot のワークフローツールは、公式ヘルプ上は Professional 以上の機能とされ、作成上限は Marketing / Sales / Service Hub の Professional で 300 個、Enterprise で 1,000 個です (HubSpot Knowledge Base, 2026-07)。一方、Starter 系プランにはフォームに紐づく簡易自動化が用意されており、Marketing Hub Starter ではフォームごとに 1 本、最大 10 アクションまで組めます (無料プランは 1 アクションのみ)。加えて、humbulls が運用する Starter Suite 環境 (自社 Hub) では、ワークフローの作成枠が 25 個という上限で提供されています。この 25 個は公式ヘルプの上限一覧には記載がない、自社環境での 2026-07 時点の確認値です。プランの契約時期や構成によって異なる可能性があるため、ご自身の環境の表示を確認してください。
ここで重要なのは、簡易自動化とワークフローで得意分野が違うことです。マーケティングメールの自動送信をワークフローのアクションとして使えるのは Marketing Hub Professional 以上です。つまり Starter では、「フォーム送信 → お礼メール送信」はフォームの簡易自動化で担い、ワークフロー枠は担当者割り当て・タスク作成・プロパティ更新・社内通知といった CRM 操作系に専念させる、という役割分担が定石になります。簡易自動化はワークフローの作成上限にカウントされないため、メール送信を簡易自動化側へ逃がすだけで、25 個の枠を丸ごと CRM 運用に使えます。
従来よくある失敗は、この使い分けを知らずに全部ワークフローで作ろうとして、「Starter ではメールが送れない」と諦めるか、逆に枠を雑多な用途で埋め尽くすかの二択に陥ることです。実務では、自動化したい業務をまず 4 つに仕分けます。(1) HubSpot の標準機能・パイプライン設定でそもそも足りるもの、(2) フォームの簡易自動化で済むもの、(3) ワークフロー枠を使うべきもの、(4) Starter では実装できず、AI や Apps Script など外部で補完するもの。この仕分けを最初にやるだけで、枠の消費は大きく変わります。(4) の外部補完パターンは HubSpot Starter の制限一覧 で全体像を、Starter 全体の機能整理は HubSpot Starter 完全ガイド で詳しく扱っているので、本記事では割愛します。
注意点がひとつ。簡易自動化は「フォームごとに 1 本」なので、フォームが増えるほど設定が分散します。どのフォームにどの自動化が付いているかは一覧で見渡しにくいため、後述する棚卸しシート (第 5 章) に簡易自動化も含めて記録しておくことをおすすめします。
目的: 自動化したい業務を「標準機能 / 簡易自動化 / ワークフロー / 外部補完」の 4 系統に仕分ける 所要時間: 15 分 ツール: Claude / ChatGPT
プロンプト:
HubSpot Starter で自動化したい業務のリストを、実装先ごとに仕分けてください。
前提:
- プラン: HubSpot Starter (ワークフロー作成枠は 25 個、マーケメール送信アクションは使えない)
- フォームの簡易自動化: フォームごとに 1 本、最大 10 アクション、メール送信可
- パイプライン設定: 取引ステージ変更時の簡易自動化が別枠である
自動化したい業務:
(ここに箇条書きで貼る。例: 資料 DL のお礼メール / 問い合わせの営業通知 / 商談 14 日停滞のアラート / 名刺データの整形)
出力形式:
| 業務 | 実装先 (標準機能 / 簡易自動化 / ワークフロー / 外部補完) | 理由 | ワークフロー枠の消費 (0 or 1) |
条件:
- ワークフロー枠は希少資源として扱い、他の実装先で済むものはワークフローにしないでください。
- 外部補完 (Apps Script、AI での手動運用など) が現実的なものは、無理にワークフローへ入れないでください。
- 判断に自社情報が必要なものは「要確認」としてください。
運用 Tips: - 前提のプラン制約をプロンプトに明記しないと、AI は Professional 前提の提案 (メール送信アクションなど) を混ぜてきます。 - 仕分け結果の「ワークフロー枠の消費」列を合計すると、25 個の枠に対する充足率がその場で見えます。
獲得直後の初動は、自動化の費用対効果が最も高い領域です。 お礼メール、営業通知、ステージ更新、温度感タグ、休眠検知の 5 本から始めます。 1 件数分の手作業でも、月 100 件なら数時間。しかも漏れた 1 件が商談かもしれません。
HubSpot 公式のワークフロー活用ガイドでも、最初のユースケースとして挙がるのは「高関心フォーム送信後のフォロー」「リード割り当て」「担当者への通知」といった獲得初動の自動化です (HubSpot, 2026-07)。理由は単純で、リードへの対応が速いほど商談化しやすく、かつ初動対応は定型的で自動化しやすいからです。人力で回す場合、フォーム通知メールを見て、CRM を開いて、担当を決めて、お礼メールを送って、対応タスクを起票する。1 件あたり数分でも、件数が増えると確実に漏れが出ます。漏れは平均値ではなく「たまたま忙しかった日」に集中するのが厄介な点です。
humbulls がまず組むのは、次の 5 本です。
| # | 活用例 | 実装先 | トリガー | 主なアクション |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 資料 DL のお礼メールと関連案内 | 簡易自動化 | 資料 DL フォーム送信 | お礼メール送信 → リスト追加 → 3 日後に関連資料の案内 |
| 2 | 問い合わせの即時通知と担当割当 | ワークフロー | 問い合わせフォーム送信 | 担当者割り当て → 社内通知 → 期限付き対応タスク作成 |
| 3 | ライフサイクルステージの自動更新 | ワークフロー | フォーム種別 | 資料 DL は「リード」、問い合わせは「MQL」に更新 |
| 4 | 流入経路による温度感タグ付け | ワークフロー | フォーム送信 + 流入情報 | 温度感プロパティを高 / 中 / 低で設定 |
| 5 | 休眠リードの検知とタスク化 | ワークフロー | 最終活動日が 90 日超 | 休眠フラグ設定 → 掘り起こしタスク作成 |
ポイントは 2 つあります。第一に、活用例 1 のメール送信は簡易自動化 (Marketing Hub Starter で最大 10 アクション) に置き、ワークフロー枠を使わないこと。第二に、活用例 3 のステージ更新を最初期に入れることです。ライフサイクルステージが自動で揃っていないと、後続のセグメント配信もレポートも全部手作業に戻ります。ステージの定義設計そのものは HubSpot ライフサイクルステージ運用 で詳しく扱います。
失敗パターンとして多いのは、通知の作りすぎです。フォーム送信のたびに全員へ通知を飛ばすと、1 ヶ月で通知は「読まないもの」になります。通知アクションは「人が 24 時間以内に動くべきもの」に限定し、動かなくていい情報はプロパティ更新とリスト追加で記録に徹する。この線引きだけで、通知の価値が保てます。
目的: 自社のフォーム構成から、獲得系ワークフロー 5 本の設計図を一括生成する 所要時間: 20 分 ツール: Claude / ChatGPT
プロンプト:
自社の HubSpot フォーム構成をもとに、リード獲得の初動を自動化するワークフロー設計図を 5 本分作成してください。
自社情報:
- フォーム一覧: (例: 資料 DL × 2 種、問い合わせ、メルマガ登録、セミナー申込)
- 営業体制: (例: 営業 2 名。問い合わせは A が一次対応)
- 対応 SLA の目安: (例: 問い合わせは当日中、資料 DL は 3 営業日以内)
- プラン: HubSpot Starter (メール送信はフォームの簡易自動化で行う)
各設計図の出力形式:
- 名前: (用途が分かる命名)
- 実装先: 簡易自動化 or ワークフロー
- トリガー / 登録条件 / 除外条件
- アクション: (番号付き、遅延込み)
- 通知の有無: (通知する場合、誰が 24 時間以内に何をすべきかを明記)
条件:
- 通知アクションは「受け取った人が動く必要があるもの」だけに付けてください。
- ライフサイクルステージの更新を必ず 1 本含めてください。
- 既存顧客・社内メンバーの除外条件を全設計図に入れてください。
運用 Tips: - フォーム一覧は雑でも構いません。まず 5 本の叩き台を出し、フォームの統廃合 (似た用途のフォームをまとめる) に気づけることも多いです。 - 対応 SLA を渡すと、タスクの期限とリマインドの遅延日数が具体的になります。
営業側の「忘れる・止まる・書かない」は、注意喚起では直りません。 取引の初動タスク、停滞アラート、受注時の連携、データ整形、失注理由の記入徹底。 この 5 本は、レポートの信頼性を支える土台にもなります。
HubSpot 公式の活用ガイドでは、営業向けの定石として「新規取引でのタスク自動作成」、RevOps 向けに「データフォーマット統一などのデータハイジーン自動化」が挙げられています (HubSpot, 2026-07)。マーケの初動自動化 (第 3 章) と違い、こちらの目的は速度よりも「抜けを構造的になくす」ことです。営業が忙しいときほどタスク起票は省略され、停滞案件は視界から消え、失注理由は空欄になります。そして数ヶ月後、レポートを作る段階で「データがなくて振り返れない」ことに気づきます。
後半の 5 本は次の通りです。
| # | 活用例 | 実装先 | トリガー | 主なアクション |
|---|---|---|---|---|
| 6 | 取引作成時の初動タスクセット | ワークフロー | 取引の新規作成 | ヒアリング準備・次回接点設定のタスクを期限付きで作成 |
| 7 | 取引ステージの停滞アラート | ワークフロー | ステージ更新なしで 14 日経過 | 担当者へ通知 → 対応タスク作成 |
| 8 | 受注時の社内共有とオンボーディング起動 | ワークフロー | ステージが「受注」に変更 | 社内通知 → 顧客プロパティ更新 → 初回タスク作成 |
| 9 | データハイジーン (整形・欠落検知) | ワークフロー | プロパティ条件 | 電話番号などの形式統一 → 必須項目の欠落を担当者へ通知 |
| 10 | 失注理由の記入徹底 | ワークフロー | ステージが「失注」+ 理由が空欄 | 担当者に記入タスク作成 → 3 日後未記入なら再通知 |
このうち効果を実感しやすいのは 7 と 10 です。停滞アラートは「放置しているつもりのない放置」を拾い、失注理由の記入徹底は、四半期後の失注分析を可能にします。裏を返すと、この 2 本がない CRM の商談データは、後から分析しようとしても穴だらけです。なお、検討段階に応じたメール配信 (ステップメール) をこの延長で組みたくなりますが、Starter でのメール自動化は設計の考え方が別物なので、HubSpot でステップメール自動化 に分けて扱います。
ただし、営業連携系のワークフローは「営業への確認なしに作らない」ことが鉄則です。タスクや通知は受け手の業務そのものなので、マーケ側が善意で作った自動タスクが営業には雑音になり、タスク一覧ごと無視される事態が起きます。導入前に「このタスクが来たら 24 時間以内に何をするか」を営業と 1 回すり合わせる。この 30 分をかけるかどうかで、自動化の定着率がまったく変わります。
目的: 営業プロセスの文章から、取引ステージ別の自動化マップを生成する 所要時間: 20 分 ツール: Claude / ChatGPT
プロンプト:
自社の営業プロセスをもとに、HubSpot の取引ステージ別・自動化マップを作成してください。
営業プロセス:
(例: 問い合わせ → 初回打ち合わせ → 提案 → 見積 → 受注/失注。初回打ち合わせ後に議事録を送る。見積後 2 週間返事がなければフォローする)
出力形式:
| 取引ステージ | 起きがちな抜け漏れ | 自動化案 (トリガー → アクション) | 通知先 | 優先度 (高/中/低) |
条件:
- 自動化案は「タスク作成」「通知」「プロパティ更新」の 3 種類のアクションだけで構成してください (Starter で確実に使える範囲)。
- 停滞検知 (ステージ更新なしで◯日) と失注理由の記入徹底を必ず含めてください。
- 優先度は「抜けたときの損失の大きさ × 発生頻度」で判断し、理由を 1 行添えてください。
運用 Tips: - 出力された自動化マップは、そのまま営業とのすり合わせ資料に使えます。「この通知、要る?」を 1 行ずつ確認してから実装してください。 - 停滞日数 (14 日など) は商材の検討期間で調整します。平均リードタイムの半分を初期値にすると過不足が少ないです。
枠は「先着順」ではなく「予算」として配分します。 増やす前に、統合 / 簡易自動化へ移す / 標準機能で代替 / 削除の 4 択で見直す。 四半期に 1 回の棚卸しは、一覧を AI に渡せば 30 分で終わります。
Professional の 300 個と違い、Starter の 25 個 (humbulls 環境の確認値) は「思いつくたびに追加する」運用だと 1 年もちません。実務でおすすめしているのは、枠をカテゴリ別に予算化しておくことです。humbulls の配分モデルは、リード獲得の初動に 8、ナーチャリング関連の CRM 操作に 6、営業連携に 6、データ整備に 3、予備 2 の計 25 です。予備の 2 枠は、キャンペーンなどの一時的なワークフロー用で、終わったら必ず削除します。この配分自体は目安ですが、「カテゴリごとの上限を先に決めておく」こと自体に意味があります。上限があると、新しく作る前に既存の見直しが習慣になるからです。
枠が埋まってきたときの統廃合は、4 つの判断基準で見ます。第一に「統合」。トリガーが同じで対象だけ違うワークフローは、条件分岐で 1 本にまとめられます。フォーム A 用とフォーム B 用に分かれた同じ処理は、その典型です。第二に「簡易自動化へ移す」。フォーム起点でメール送信が主目的のものは、ワークフロー枠を使う必要がありません。第三に「標準機能で代替」。取引ステージ変更時の単純な処理は、パイプライン設定側の自動化で済むことがあります (ワークフロー枠の対象外です)。第四に「削除」。過去 90 日の登録数がゼロのワークフローは、キャンペーン終了の残骸である可能性が高い。HubSpot はアクションログを 90 日、登録履歴を 6 ヶ月保持しているので (HubSpot Knowledge Base, 2026-07)、稼働実績はツール上で確認できます。
従来、この棚卸しは面倒な作業でした。ワークフローを 1 本ずつ開いて、トリガーとアクションをメモして、重複を目視で探す。25 個でも半日仕事です。humbulls では、ワークフローの一覧 (名前・トリガー・目的・直近の登録数) をテキストに書き出して AI に渡し、統廃合の候補出しまでを 30 分で終わらせています。AI は「トリガーが同じ 2 本」「登録数ゼロが 3 ヶ月続く 1 本」のような機械的な検出が得意なので、人間は最後の残す / 消すの判断に集中できます。
注意点がひとつだけあります。削除の前に必ず「オフにして 2 週間様子を見る」を挟んでください。登録数がゼロでも、年に数回だけ動く例外処理 (大口の問い合わせ対応など) が紛れていることがあります。即削除ではなく、オフ → 影響確認 → 削除の 2 段階にすると、消してはいけない 1 本を守れます。
目的: 既存ワークフロー一覧から統廃合案を出し、25 個の枠を空ける 所要時間: 30 分 ツール: Claude / ChatGPT
プロンプト:
HubSpot のワークフロー一覧を棚卸しし、統廃合案を出してください。
前提:
- プランの作成上限: 25 個
- 目標: 5 枠以上空ける
- 枠の配分方針: 獲得 8 / ナーチャリング 6 / 営業連携 6 / データ整備 3 / 予備 2
ワークフロー一覧:
(1 行 1 本で貼る。形式: 名前 / トリガー / 目的 / 直近 90 日の登録数)
出力形式:
| ワークフロー | 判定 (残す / 統合 / 簡易自動化へ移す / 標準機能で代替 / 削除候補) | 理由 | 統合先 (ある場合) |
最後に:
- 判定後のカテゴリ別の枠消費数と、配分方針との差分を集計してください。
条件:
- トリガーが同一で対象条件だけ違うものは、統合を最優先で検討してください。
- 登録数ゼロでも、例外対応用の可能性があるものは「削除候補」に留め、即削除と書かないでください。
- 判断材料が足りないものは「要ヒアリング」としてください。
運用 Tips: - 一覧の書き出しは手作業でも 25 個なら 20 分程度です。名前だけでなく「直近の登録数」を必ず入れてください。これがないと AI の判定精度が大きく落ちます。 - 棚卸しは四半期に 1 回。カレンダーに定例登録しておくと、枠の枯渇が「事件」ではなく「点検」になります。
ワークフローの活用例 10 個を、リード獲得の初動 (お礼メール・通知・担当割当・ステージ更新・温度感タグ・休眠検知) と、営業連携・データ整備 (初動タスク・停滞アラート・受注連携・データハイジーン・失注理由の徹底) に分けて紹介しました。ただ、この 10 個をそのまま複製することより大事なのは、順番です。設計図をテキストで先に書く。実装先を 4 系統 (標準機能 / 簡易自動化 / ワークフロー / 外部補完) に仕分ける。25 個の枠はカテゴリ別に予算化する。増やす前に統廃合する。この 4 つの習慣があれば、Starter の枠は少人数の BtoB マーケにとって十分な広さです。
そして各章のプロンプトが示す通り、設計・仕分け・棚卸しという「考える工程」は AI にたたき台を出させるのが最短です。人間は除外条件の確認と、営業とのすり合わせに時間を使ってください。ワークフローを含む MA / CRM の実装パターンを体系的に押さえたい方は、資料 BtoB マーケティング AI 活用ガイド の第 6 章にまとめています。あわせてご活用ください。